2024/10/10は専攻医一人の振り返り発表と兵庫県立大学社会科学研究科の筒井孝子先生をお招きし、「統合ケアの現状とこれからの課題 ー地域包括ケアシステムにおけるPC-ICの推進ー」についてご講演いただきました。
▼専攻医M先生の振り返り:同居によって生じた家族のストレス「この薬やめられませんか?」
息子夫婦宅に転居してきた80代女性の症例の振り返りでした。もともとのかかりつけから出されていた沢山の薬を飲んでいた方が安心の本人と、沢山の薬をやめた方がいいと思っている健康意識の高いお嫁さん、最期を看取りたいとの思いで母を受け入れたものの最初の外来のみ姿を見せた息子さんという構図のなかで、それぞれの思いをディスカッションを通じて、深めることが出来ました。
▼スペシャルレクチャー:兵庫県立大学社会科学研究科 筒井孝子先生
長年、厚生労働省で働いたご経験から、現在の医療・介護システムに関してご講演いただきました。医学部では、統合ケアに必要なリーダーシップや協働の文化を学ぶことはあまりありませんが、これからは、患者とともに医療介護サービスの共創型価値を生み出していくPC-IC(Person-Centered Integrated Care)アプローチで多職種チームを組んでいく必要があることを学びました。それぞれの地域で取り組んでいきはじめていくことを励ましてくださいました。俯瞰的な話から、兵庫県で行われている具体的な取り組みまでとても勉強になりました。