11月11日(ポッキーの日)にグラウンドラウンド(GR、レジデントデイ)を開催しました。
今回は3人の専攻医がそれぞれの視点で振り返りを行いました。
以下、ダイジェストと自分の感想になります。
専攻医①
「未分化な健康問題」について、病棟で経験した不明熱の体験をもとに発表していただきました。
発熱のみの高齢女性、あらゆる検査を行うも特記すべき所見がなく、対症療法の解熱剤のみで改善。さらなる精査を行っていくべきか?という迷いに対して、ご家族に経過の説明と今後の相談を行い、対症療法の継続で経過観察の方針で結果的に発熱は治まってしまったというものでした。
現代医療では100%すべてが診断に至るわけではなく、診断・治療が不確実なまま行われていくことも多くあると思います。今回の発表では、「不確実なことをご家族と共有し、ご家族・本人が何を望むかで治療方針を決定していく」といったことがこういった「不確実性」に対処する方法の一つだと学ぶことができました!
専攻医②
「抗菌薬の選択」について、実際体験した症例をもとに発表していただきました。
過去にサワシリンを投与した際に薬疹を起こしたことのある妊娠中期の女性の急性副鼻腔炎に対して何を処方するか?という問いに対して、深い考察を示していただきました。
・アレルギーの重症度をよく確認すると、実際は禁忌ではなく慎重投与ができることがある
・ペニシリンアレルギーの交叉耐性で「セフェム系抗菌薬」も投与が慎重になりがちだが、化学式から紐解いていくと第3セフェム以降であれば交叉耐性は起こしにくいのではないか
という学びを得ることができました!アレルギーの重症度については普段聞かないので、薬疹なのか、即時型なのか、入院するほどかなどは聞いていこうと思いました。
専攻医③
「研究」をテーマに、思い悩んだ経過と、実際導入するアンケートを示していただきました。
研究すると一口に言っても、「題材選び」から始まり、それに関する様々な文献を読み、リサーチクエスチョンを決定していく、ここまででも大変だということがひしひしと伝わってきました。
目標・目的を決めたところで、情報収集のための方法を考えるところにも苦難がある様でした。誰にどのようにして送るか、質問はこれでいいのか、質問に関する先行文献や根拠は、研究費用については、などたくさん悩んで作り上げたとのことでした。
研究結果が楽しみですね!
【次回予告】
次回のGRは11月25日、
内容は、
・専攻医による振り返り発表2例
です!お楽しみに!